Endless world -咬龍の庭-
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創作小説『バルドフォースG』 第十一章
これまでの遅れを取り戻したいので、創作小説、ガシガシ掲載していきたいと思います。
では、いつも通り「READ MORE」で本文へ。

バルドフォース エグゼ


バルドフォース エグゼ







バルG第十一章『共闘』



 軍とV・S・Sの合同作戦から二週間以上が経ったが、その後テロリストたちとの戦闘も無く、そろそろ軍の基地からも臨戦ムードによる緊張が少し緩んできていた。
 
 そんなある休日の午後。
 アシュランは基地の中庭に寝そべりながら、先程駄目出し付きでイザークに返された、先日のシミュレーション結果を眺めていた。忘れた頃に返してもらった、という感じで、まさかイザークがきちっと目を通してくれるとは思っていなかったが、プリントの所々にはイザークによるボロクソの、もとい厳しい意見がきちっと書いてある。そしてそれはもっともで、我ながらよくぞこんなにひどい作戦を思いついたものだと思う。やはりあのときは、イザークの言う通り、疲れていたのだ。
アシュラン:「・・・・俺も、もっとあいつらを信頼しなきゃだめなのかな・・・・・・」
アシュランはそう呟きながら、用紙を横に置いた。
その時、ふと、中庭に向かってくる足音が聞こえた。
程なくして中庭に入ってきたのは、ディアッカだった。
ディアッカ:「お、なんだよ。お前、まさかどこにもいかず、こーんなところでお昼寝?駄目だねー、それじゃ、青春の無駄使いじゃん?」
アシュラン:「ディアッカ?珍しいな」
 ディアッカがこんなところに来ることもさることながら、アシュランがディアッカと一対一で話すシチュエーションというのも珍しい。
 正直アシュランは、このディアッカという同僚(一応部下だが)を、イザークと同じく少々敬遠していた。彼の皮肉は鼻持ちならないこともままあったし、彼はどこか自分とは異質なものだという雰囲気を感じていたからだ。
 しかし、それでも共に闘う仲間だ。アシュランは何とか話題を探そうと、まず思いついたことを話してみる。
アシュラン:「お前がこんなところに来るなんて、珍しいな。今日はナンパとか、しに行かないのか?」
 言いながら、我ながらなんとバカなセリフが出てきたのだろう、とアシュランは思った。取り様によっては、これはディアッカ以上に面白くない皮肉ではないか。
 しかし、てっきりなにか馬鹿にされると思ったが、ディアッカは特に表情も変えず、さらりと言った。
ディアッカ:「あ、ああ。ま、いいじゃん。俺だって、ゆっくりしたい時はあるんだよ。それに、この基地内の女は、フリーなのはほとんど手ぇつけちゃったしな」
アシュラン:「・・・・いつの間に?」
 空いた口が塞がらなかった。
ディアッカ:「ま、これも俺の、人望ってやつ?お前にゃわからないかもしれないけどな」
アシュラン:「へ、へえ、モテるんだな、お前って。知らなかったよ・・・・」
 すると、ディアッカはぷっと吹き出した。
ディアッカ:「はは、ヤロウに、特にお前に言われても、あんまうれしくないけどね。・・・ま、でも、一応ありがとさん」
 そう言って、ディアッカはアシュランの隣に寝そべった。
ディアッカ:「そういや、いい機会だ。おい、アシュラン」
 ディアッカの声が、普段の彼とはかけ離れて真剣なので、アシュランは思わず起き上がって身を乗り出した。一体どんな深刻な話なのだろう?
アシュラン:「何だ・・・?」
ディアッカ:「なあ、お前、マリアちゃんどうやったら落とせるか、なんか知らないか?」
 アシュランは思わず、ズッコケるように再び芝生に倒れた。
アシュラン:「・・・知らないよ、そんなこと。何で俺に聞くんだ?」
ディアッカ:「いや、お前、一応隊長だから、なんか知らないかなーってな」
 普段からあまり上官として振舞わないアシュランだが、こう部下に面と向かって『一応隊長』と言われると、これはかなり悲しいものがある。
アシュラン:「隊長だからって、部下のプライバシーまで知ってるわけじゃないだろ」
ディアッカ:「ま、そうだよなー。それに、マリアちゃんカタいし、あんま俺みたいなナンパ系、好きじゃなさそうだしなー。もったいねーな、いい女なのに・・・・」
 ディアッカの頭の中には、女のことしかないのだろうか?アシュランは、この男についての評価を、頭の中で密かに一段階下げた。
 その時、ディアッカは何気ない調子で呟いた。その口調からは、おどけの色は消えていた。
ディアッカ:「なあ、アシュラン。お前、マリアちゃんがここに来る前のことって、知ってるか?」
アシュラン:「いや。元は教師を目指してたってこと位しか・・・・。そう言えばどうして教師を目指していたのに、軍隊なんかに来たんだろうな?」
 マリアは、外見だけでなく性格も育ちの良いお嬢様っぽく穏やかで、軍隊というものに似合う人間には、とても思えない。
そして、そう言えば、アシュランはマリアのことについて、いや、それどころか目の前にいるディアッカや、他の隊員のことについても、あまり知らなかった(レミーを殺された現場に居合わせたという縁がある、ニコルは別だが)。
アシュラン:「知らないのは、おかしいかな?隊長なのに・・・」
ディアッカ:「ま、『一応隊長』だからいいんじゃないの?」
 さらりと皮肉を前置きしてから、ディアッカは再び真剣な口調で続けた。
ディアッカ:「・・・・何か、噂で聞いたんだけどさ。マリアちゃん、すごいトラウマ抱えてて、なんか夜にすごくうなされてることもあるらしいんだ。俺の仲いい女に、マリアちゃんと隣の部屋のやつがいんだけど、なんか隣の部屋にまで、苦しげな呻き声が聞こえてきたこともあったらしい」
 そう話すディアッカの表情は、いつも仲間の噂話をしているときのゴシップのやり取りじみたものとは違う、真剣に相手を心配するものだった。
ディアッカ:「それにさ、ほら、俺らの任務ってさ、どうしても武力鎮圧が主になるし、そのドサクサで脳死しちゃうヤツもでるじゃん。そのときさ、マリアちゃん、俺たちを優しく出迎えてくれるけどさ、なんかあの娘、無理してるような気がするんだ・・・」
 全く気が付かなかった。部下の精神的変調を見逃していたかもしれないなんて、これではいよいよ隊長失格ではないか。
ディアッカ:「だからさ、ほら。俺らさ、マリアちゃんには何だかんだ言って、メチャクチャお世話になってるわけだしさ、俺らもマリアちゃんのこと気遣ってやりたいよなって、そういう話」
 最後は、ディアッカらしく、無理に軽い口調で締めた。
 しかし、アシュランは、マリアのこともさることながら、このディアッカという人物についても、今まで気付かなかった一面を垣間見たような気がした。
 では、一体今まで自分は、何を見てきたのだろうか。いや、そもそも、本当に自分は、仲間たちを『見ていた』のか?
 すると、ディアッカがアシュランの表情を見て言った。
ディアッカ:「あ、おいおい、そんなに深刻に考え込むなよ。別に俺だって、そんなに深刻に考えてるわけじゃないしさ。ただ、ふとした所でこの話聞いちゃってさ、なんか誰かに話したかっただけ」
アシュラン:「あ、いや、別にそういうわけじゃ、ないんだがな・・・」
 アシュランは一瞬、このディアッカに心を全て見通されている気がして、ドキッとした。すると、ディアッカは大きくため息をついた。
ディアッカ:「ま、ひょっとしたら、俺も重傷かもな。イザークにも話して、その上お前にも話したんだからな。ひょっとして、俺、マリアちゃんにマジなのかも?」
 途中までは目には真摯な輝きが宿っていたのだが、最後の方ではもういつもの、軽いディアッカに戻っていた。
ディアッカ:「うわ、なんだか俺、イザークのこと笑えない?」
アシュラン:「さあな・・。けど俺は、どっちもお似合いだと思うよ」
ディアッカ:「はぁ・・・・、ほんと、お前のそういうとこ、どうにかならんかねえ・・・」
アシュラン:「?」
 そのとき、基地内に、突然警報音が鳴り響いた。
警報:『緊急事態発生、緊急事態発生。補給基地内に、テロリストが侵入。現在基地内にいる者は、直ちに所定の場所に向かってください。繰り返します、緊急事態発生、緊急・・・・』
 二人の表情に、一気に緊迫したものが走る。
ディアッカ:「マジかよ、こんな休みの日に!!?」
アシュラン:「とにかく、急ごう!!!」

アシュラン:「どうした、何があった!!?」
 アシュランとディアッカが作戦室に駆け込むと、そこには既に、ザラ隊の残りのメンバーが揃っていた。
ニコル:「飛刀が、ネットとリアルの双方から、軍の補給基地を襲撃したんです!」
アシュラン:「ネットと現実の双方から!?」
ニコル:「ええ。構造体内にダイブした連中がセキュリティを乗っ取りながら前進、同時に実世界の部隊が、基地を物理的に乗っ取ろうという作戦です。両方ともかなり手際がよく、お互いを完全に補助し合ってます」
アシュラン:「目的は、弾薬などの武器や食料、そしてインストールの済んでいないシュミクラムってところか。特にシュミクラムがタダで手に入るのは、連中にとっては大きいだろうな。それで、向こうの基地内の現在の状態は?」
 すると、ニコルが辛そうに目を伏せた。
ニコル:「実世界の方は、向こうも休日だったせいで警備がいつもよりも手薄で、今は大部分が占拠されてます。ネットの方は・・・・・いきなり悪性のウィルスがばらまかれたらしく、接続中の人が、事務員に至るまで全員・・・・・」
アシュラン:「畜生!!相変わらず酷い手口を使うな!!!」
 そして、そのときアシュランは、ニコルの横にいるマリアの様子がおかしいことに気が付いた。
 マリアは、まるで魅入られたようにあるスクリーンに視線が釘付けになり、顔色は幽霊のように蒼白、口を半開きにして目を見開き、震えながら呆然と立っていた。
アシュラン:「マリアさん!?」
 マリアの視線の先にあるスクリーンには、一列になってコンソールチェアに突っ伏した人たちの姿が映し出されていた。
まるで、全員で勤務中に居眠りでもしているような、冗談のような光景だった。しかし、彼らは居眠りをしているわけではなのだ。彼らは、突然放たれたというウィルスの犠牲者であり、彼らの眠りは、永遠に目覚めることがないものなのだ。
マリア:「あ・・ああ・・・・」
 マリアの口からは、意味をなさない音が、ただ洩れるだけだ。
『なんか、マリアちゃん、トラウマ抱えてて・・・・』
 先程のディアッカの話が、アシュランの脳裏に蘇った。この凄惨な地獄絵図は、マリアの心の傷を深く抉ったのだ。
マリア:「あ・・・い、いやぁ・・・・」
 マリアは突然、数歩よろめくように後ずさると、コンソールチェアの一つにぶつかり、そのままへたりと倒れこんだ。
イザーク:「!!? マリア、しっかりしろ!!!」
 慌てて駆け寄ろうとするイザークを制し、アシュランはマリアの肩を強く掴んだ。
アシュラン:「マリアさん、俺の言うことが聞こえますか!!?」
マリア:「あ・・は、はい・・・」
 マリアは力無くだが、確かに首を縦に振った。
アシュラン:「それなら、なんとか立ち上がって、作戦室の外で気を確かに落ち着けて下さい。作戦への復帰は、それからでいいですから」
マリア:「あ・・。で、でも、私、みんなのサポートしなきゃ・・・・」
アシュラン:「そんな状態で、できるわけないじゃないですか!!!大丈夫です、指示は俺に任せてください。それに、イザークたちみんなも優秀なパイロットです。サポートは、気が落ち着いたら復帰してください。だめなら、医務室で休むことも許可します」
マリア:「ご、ごめんなさい・・・・・」
 そう言うと、マリアはよろよろと立ち上がった。その姿は、本当に弱々しく見えて、アシュランの胸は強く締め付けれれる。
アシュラン:「大丈夫です。それに俺たちもいつもお世話になっていますから。それじゃあ、お大事に」
 虚ろに見つめるマリアに対し、アシュランは穏やかに微笑んだ。
 マリアが作戦室からふらふらと出て行くのを見届けると、アシュランはすぐに他の仲間たちに向き直った。
アシュラン:「よし、みんな!これから俺たちは補給基地構造体に没入、セキュリティを奪い返すんだ!そうすれば、派遣されているだろう実世界の救助部隊が、基地を取り戻してくれる!!」
 仲間たちは皆、力強い瞳で見返しながら頷いた。
全員:「了解(ヤー)!!!」
 そして、全員がそれぞれコンソールに座り、没入を開始する。
 アシュランは、画面から構造体内部の見取り図を呼び出しその上に目を走らせると、全員分の回線を開いた。
アシュラン:「今回は俺とニコル、イザークとディアッカで二部隊、それぞれ東と西からセキュリティの核(コア)部分を目指してくれ。そして、先に辿りついた部隊がコアの奪還、他の部隊はその部隊の援護だ。みんな、気を付けてくれ!!」
全員:「ヤー!!」
そして、アシュランは、ニューロジャックを首に挿そうとした。すると。
ディアッカ:「へぇ、お前、ちゃんと隊長できるんじゃん。さっきは、その、『一応』なんつって、悪かったな」
 隣に座っているディアッカが、アシュランの方を向いてにやけながら言った。しかし、そこにはいつもの、ちゃかしているような感じはなかった。
アシュラン:「ありがとう。でも、作戦中は私語厳禁だ。気を引き締めていくぞ」
ディアッカ:「へいへい」
 ディアッカは苦笑すると、自分もニューロジャックを首に突き立てた。

『没入(ダイブ)』


 一方、透も、自宅の端末で、ハッカーの同業者情報から、この襲撃事件を知った。
月菜:「ねえ、透、どうする・・?」
 お昼を食べに来ていた月菜が、不安げな顔で聞いた。
透:「・・・・・・」
 優哉の仇のことを考える。そして、先日月菜や憐に言われたことも・・。
 確かに、今この戦場に飛び込むのは、危険極まりないだろう。それに、今日は休日だ。軍の兵隊もかなり出払っているので、おそらく軍は苦戦しているだろう。もっと言うと、優哉の仇も出払っている可能性もある。そう考えると、今行くのは、あまりにハイリスクローリターンだと言わざるを得ない。
 しかし、透には、また別の決意があった。
 この前ZAFT基地に侵入したとき、データベースで見た、自分と変わらない年齢の青年たち。そして、アシュラン・ザラ。
 透には、何故か彼らが、今正に、数少ない防衛の戦力としてテロリストと戦い、そして苦戦しているように思われた。
 どこか、優哉に似た雰囲気を持つ、優しい青年。彼も、その仲間も、絶対に死なせたくないと、透には思えた。
透:「・・俺は行く」
月菜:「透!!?」
透:「危険なのはわかってる。でも、ほら、月菜も覚えてるだろ。あの、街で会ったやつのこと」
月菜:「あ、ああ、あの、ちょっとカッコイイ人?確かあの人って、兵隊だって透言ってたよね?」
透:「ああ。多分、今、あいつも戦っている。でも情報を聞く限りじゃ、かなり分は悪そうだ」
 すると、月菜も透の意図を読み、そして大きく頷いた。
月菜:「そうだね。あたしもなんだか、あの人は死なせたくないよ」
 決まりだった。
 二人はもう一度頷き合い、次の瞬間には首にニューロジャックを挿し込んでいた。

『没入(ダイブ)』


 その頃。ミツルもまた、独自の情報網で手に入れた情報によって、軍がテロリストの侵攻を受けていることを知った。
(おそらく、透さんもそこに来るはずだ)
 ミツルは、透が親友を軍に殺されたことを知っていた。『ステッペン・ウルフ』に入るために、彼らについては相当詳しく調べたのだ。もちろん、透が仇討ちのために、赤服や飛刀と何度か交戦していることも。
ミツル:「よーし、これはチャンスだ。ここで兵隊かテロリストかどっちかを倒して見せれば、きっと透さんも、おれを認めてくれるだろ!」


 軍の補給基地構造体は、既にかなりの激戦地になっているようで、外からも絶え間なく銃声や爆音が聞こえてきた。
透:「さて、問題は、どこから入るかだが・・・・」
 くどいようだが、軍の構造体は功性防壁の塊みたいなものである。今セキュリティのコントロールがどちらにあるかに関わらず、迂闊な行動は、即、死に繋がる。
 そのとき、透は奇妙なものを見つけた。
 まるで虫食いのように空いた、大きな穴。テロリストが空けたものかもしれないが、これとそっくりな光景に見覚えがある。
透:「まさか・・・と思いたいが・・・・」
 しかし、その予感が正しいのなら、功性防壁に関しては一番安全な入り口であることは確かだった。
透:「月菜、功性防壁はないか?」
月菜:「う、うん、だけど、透、これって・・・・」
透:「ああ・・・。でも、功性防壁がないなら、ここから入るしかない!」
 そして透は、再び戦場に突入した。

 暫らく進んでいくと、透は、以前感じた事がある違和感を覚えた。
透:「もしかして・・・・、月菜、おーい、月菜!」
 呼びかけてみるが、案の定、回線は何者かに遮断されている。
透:「でてこい、バチェラ!!隠れているのはわかってるんだぞ!!!」
 すると、透の目の前に、お馴染みのキュベレイが出現した。
バチェラ:「アハハハハ、よくわかったね。流石は透だよ。さあ、今日も一仕事前の、楽しい楽しい遊びの時間だ!」
 透は、心なしか頭痛がしてきた。
透:「バチェラ、いい加減にしてくれ!!俺は急いでるんだ!!!」
バチェラ:「相変わらず忙しいんだね。でも、なんだかそんなの透らしくないよ。さあ、ボクと戦っている時くらいは、優哉のことは少し忘れようよ」
 突っ込み所が多すぎて、どう突っ込んでいいかわからない。とりあえず、バチェラなんかに、『透らしくない』とか人を定義して欲しくない。
透:「生憎だが、今日は仇討ちが目的じゃない。さあ、早くどいてくれ!死なせたくないやつがいるんだ!!!」
 すると、バチェラの口調が、一瞬だが僅かに変わった。
バチェラ:「ふ~ん、またキミ、少し変わったね・・・」
 それに込められた感情は、機械音声のため透にはわからなかったが、強いて言うなら、嘲笑に近い感じがした。
透:「悪いか!さあ、どくかどかないか、どっちかにするんだ!!!」
バチェラ:「まったく、本当にクソ真面目になっちゃったね。でも、ボクはいやだ。ボクと遊んでくれない限り、ここは通さない!!!」
 やはり、ガキ相手に話しても時間の無駄らしい。そう判断した透は、ビームサーベルを引き抜くと、そのままバチェラに突進した。
 バチェラは、それを迎え撃つようにファンネルを二基放出したが、透はそれが放出された直後に一基をすぐさまビームサーベルで斬り裂いた。そしてそのまま、透はキュベレイを蹴り上げ、イーゲルシュテルンでダメージを与える。
 バチェラはそのまま距離を取り、残りのファンネルを次々と放出した。しかし、透には、前回のときのあの不思議な感覚の名残か、ファンネルの軌道が完全に読めた。
 透はビームをかわしながら、次々とファンネルをビームライフルで撃ち落していった。今は何故か、ファンネル相手の射撃で、的を外す気がしなかった。
 怯んだバチェラに向かって透は再度突進、バチェラがリサーチミサイルやビームガンを撃ってくるが、それらも楽々かわし、再びビームサーベルを抜くとバチェラの懐に飛び込んだ。そして、キュベレイの左胸、人間で言えば心臓のある辺りに、ビームサーベルを突き立てる。
バチェラ:「うあっっ!!」
 バチェラの機体が、スパークした。
 もちろん、透はコックピットは狙っていない。狙ったのは、動力回路だ。
 動力をやられたキュベレイは無様に膝をつき、そのまま動かなくなる。
バチェラ:「そ、そんな、ボクが、負ける!?」
 今度こそ、バチェラは呆然とした様子で呟いた。
透:「ああ、お前の負けだ。これに懲りて、もう挑んでなんか来るんじゃないぞ!!」
バチェラ:「あ、ちょ、ちょっと待てよ、透!!!」
 バチェラは何か言いたげだったが、これ以上バチェラに構っている暇はなかった。
 透を外部から隔離する模擬戦場フィールドは、既に解除されていた。透は倒れているバチェラには脇目も振らず、構造体の奥深くに直進して行った。


透:「こりゃ・・・酷いな・・・・」
 構造体内を駆ける透のすぐ横で、ZAFTのジンが次々と撃破されていく。彼らは、緊急事態を聞きつけ何が起こったのかもよくわからぬまま戦場に来た、といった感じで、陣形もバラバラだ。逆に用意周到で現れた飛刀のダガーは巧みに展開し、一方的に軍のシュミクラムを破壊してゆく。
透:「くそっ!!」
 いくら憎んでいる軍隊とはいえ、すぐそばで人が殺されてゆくのを、見ていて気分がいいはずがない。
透:「テロリストめ、メチャクチャやりやがる!!!」
 そのとき、目の前に、見覚えのあるシュミクラムが二機、テロリストのものと思しき青緑のシュミクラムと激しく交戦していた。
 軍のMSは、一方はデュエル、もう一方はバスターだ。確か、パイロットは赤服の青年たちのはずだ。彼らは懸命に砲撃するが、テロリストの青緑色のMSの重火力に押され気味だ(テロリストのMSは、もちろんカラミティだ)。
 すると、デュエルが、接近してくる透の姿を発見した。
イザーク:「!!?キサマ、ゼフィランサス!!!!」
 そして、間髪入れずに銃を向ける。今までの経緯から見れば仕方がないのかもしれないが、やはりパイロットの青年(確か、イザークとかいったか)は、少々短気のようだ。
透:「お、おい、安心しろ、援護しに来たんだ!軍と争う気は無い!!!」
イザーク:「何!!?信用できるか!!!!」
 すると、回線にもう一人の青年の声が割り込む。
ディアッカ:「おいおい、イザーク。どの道このままじゃ、俺たちジリ貧だぜ。・・・・おい、あんた、悪いが、手を貸してくんない?」
 回線の声は、バスターのパイロットだろう(ディアッカ、とかいったか)。相変わらず人を食った口調だが、とりあえず信用してくれるのは、透にとっては有難い。
透:「わかった!!」
 透は、飛刀のカラミティに向き直った。
オルガ:「オラ、何話してんだよ。ウゼェ奴らだ、消えろ!!!」
 回線が開き、凶悪そうに歪んだ顔が大映しになる。流石、ハッカーの間で『飛刀三悪』と呼ばれる凶悪犯の一人、オルガ・サブナックだ。噂に違わぬ凶暴ぶりである。そして、そのMSもまた、凶悪な火力の持ち主だった。
 凄まじい砲撃の前に、透が加わってさえも、少しずつ押されていく。ただでさえ、あの手の重火力MSは、対複数が得意なのだ。
イザーク:「くそっ、相変わらず出鱈目だ!!!」
 しかし、この状況でも、透は冷静に相手の弱点を探っていた。そして。
透:「お前ら、確かミサイルポッドは装備していたよな!?」
イザーク:「何を、偉そうに!!・・・・ああ、確かにしているが?」
透:「ヤツに向けて、一斉にありったけのミサイルを放ってくれ!!!」
ディアッカ:「お、なるほどねぇ。よし、んじゃ、イザーク、いくぜ!!」
イザーク:「?・・まあいい。これで仕留められなかったら、ただじゃおかんぞ!!!」
 そして、軍の二機のMSは、それぞれの多弾頭ミサイルポッドから、ありったけのミサイルをカラミティに向けて放った。ミサイルはカラミティの放つビームに当たり、次々と誘爆を引き起こす。と、その直後、カラミティからのビームが、次々と透たちを逸れていった。
現実をできるだけ正確に再現しようとするネットの法則(ロジック)がミサイルの爆発による高熱さえも正確にシミュレートし、その結果熱による仮想の大気の歪みによって、カラミティのビームが大きく屈折を起こしたのだ。
オルガ:「な、なに!!?」
 不意を付かれて、一瞬だがカラミティの砲撃が止んだ。ミサイルの爆発による熱も収まり始めている、その一瞬を狙って、透は必殺のチャージショットを放った。
 強烈なエネルギーの奔流がカラミティを襲い、オルガはコックピットに直撃は避けたものの、カラミティの左半分が激しく溶け、動力回路もやられたのか、カラミティはそのまま力無く倒れこんだ。
ディアッカ:「おっしゃ!!」
 すかさずディアッカは超高インパルス長射程狙撃ライフルを放ったが、強力なビームが届く寸前で、カラミティは突然姿を消した。ネット空間から離脱したのだ。
ディアッカ:「ちぇ、おっしいな!!」
 しかし、おそらくあの損傷では、この戦闘中はもう復帰できまい。
ディアッカ:「お、そう言や、あんた、助かったよ。そのついでに、俺らの仲間も助けちゃったりなんかしてくれると、ありがたいんだけどねー」
 人にものを頼む口調ではないような気もするが、しかし、透も始めからそのつもりでここに来たのだ。
透:「ああ、頼まれるよ」
ディアッカ:「そんじゃ、俺らは行きますか」
 そう言って、ディアッカは、おそらくセキュリティコアがあるのだろう、更に奥深くに進んでいった。
 イザークもそれを追いかけ、透の前で立ち止まると、
イザーク:「フン、いつか必ず借りは返してやるからな!!!」
 捨て台詞を言って、再びディアッカの跡を追った。
透:「よし、俺も行くか。月菜、過去のデータと照合して、赤服の奴らの位置を知らせてくれ!!」
月菜:「オッケー!!気を付けてね」
 そして、透も再び、シュミクラムを駆って進んでいった。


一方、セキュリティコア付近
 アシュランは、宿命の敵と対峙していた。
アシュラン:「ゲンハ!!!」
ゲンハ:「いよー、にいちゃん、またあんただな!!」
 ゲンハは、セキュリティコアのある部屋の前のホールに陣取っていた。
アシュラン:「そこをどけ!!さもなければ、撃つ!!!」
 すると、ゲンハは不敵な笑いを浮かべた。
ゲンハ:「チッチッチ。にいちゃん、おめー、嘘ついてんな」
アシュラン:「な・・・・」
ゲンハ:「ヒャッヒャッヒャ、図星だったか。警告してる傍から、『俺サマと殺し合いてー』って匂いがプンプンしてくんぜ!」
アシュラン:「く・・・・」
 図星だ。奴の勘の鋭さは、野生動物並なのだろうか。
ゲンハ:「へへへ、そんなに俺サマのことを想ってくれるとはな、うれしいぜぇ」
アシュラン:「キサマ、ふざけるな!!」
ゲンハ:「でもな、俺サマは、愛されるとついイジワルしたくなる性質でよぉ・・。おい、テメーら!!!」
 ゲンハの掛け声と共に、アシュランの周りを、突如出現した数機のダガーが取り囲む。今、ニコルはいない。一刻も早くコアを解除するため、直前の部屋で強敵を引き受けているのだ。
ゲンハ:「こいつらを斃したら、相手してやってもいいぜぇ」
 そして、ダガーたちが、一斉にビームを放った。
 しかし、アシュランは素早く飛び上がってそれらをかわすと、正確な射撃で瞬時に三機のダガーを撃破、そして次の瞬間ウェブライダー形態に変形すると、スキュラで残りのダガーを一撃のもとに葬り去った。
ゲンハ:「ひょーー!やるじゃねぇか。いいねぇ、てめーとの殺し合い、楽しめそうだぜぇ!!」
 かなりの数の部下を殺されたにも関わらず、ゲンハは純粋にうれしそうだった。そんなゲンハの様子が、ますますアシュランの神経を逆撫でする。
アシュラン:「き、キサマ、許さない!!!!」
 アシュランはビーム刃を放出して飛び掛り、ゲンハはそれをニーズヘグで受け止める。
ゲンハ:「へへへ、いい殺気だなぁ、心地いいぜぇ」
 恍惚として呟くゲンハの横を、何とバスターとデュエルが通過していく。
ディアッカ:「アシュラン、お前はそこで何とか持たせてくれ!!」
イザーク:「コアは俺たちに任せろ!!!」
 そして、二人はコアの部屋に突入した。
 しかしゲンハは、コアまでの道のりが突破されたにも関わらず、コアに向かう二機を見ようともしなかった。
アシュラン:「いいのか、ゲンハ。コアが奪還されれば、お前たちの作戦も失敗だぞ!」
 しかしアシュランは、返ってきたゲンハの答えを聞いて、唖然とした。
ゲンハ:「ひゃははは、何言ってんだよ!!俺にとっちゃ、作戦なんてどうだっていいんだよ!俺サマはな、ただ、犯しや殺しを楽しめれば、それでいいんだぜぇ!!!」
アシュラン:「な・・・・・・・」
 この男には、『仲間』という感覚も無いのか・・。いや、あるはずがない。人を虫けらのように殺し、泣き叫ぶ女に楽しげな表情で酷いことができる、こんな男には・・・・。
アシュラン:「ゲンハ、きさまぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 一方、透は、テロリストのMSを撃破しながら、月菜が突き止めてくれたザラ隊の反応を追って、構造体内を進んでいた。
 透に助けられた軍のMSは、突然現れた謎のMSに戸惑いながらも、それを味方と判断して見送った。
 そして、ホールの一つに着いた時、透の目の前に、信じられないものが飛び込んできた。
 それは、軍のMSを撃破する、あまりにも見慣れたシュミクラムだった。
透:「あきら!!!!!?」
 そう、それは、『ステッペン・ウルフ』のメンバー、優哉が死んだあの日に警察に逮捕され、今は刑務所暮らしをしているはずの、二階堂あきらだ!
透:「あきら、な、なんでここに・・・・?」
 すると、あきらも透のことに気が付いた。
あきら:「と、透、お前、どうして・・・・。まさか、お前、軍隊に入ったのか!!?」
 あきらの顔が、憎しみに歪む。あきらも、優哉を殺した軍が憎いのだろう。
透:「お、おい、俺が軍になんて入るわけないだろう。・・・それよりお前、どうしてここに・・・」
あきら:「おいおい、そりゃ、こっちのセリフだぜ・・・・。ってか、お前、見りゃわかんだろうが」
 あきらは、軍のシュミクラムと戦っていた。ということは・・・・・。
透:「な、あきら、お前まさか、飛刀に!!!!?」
 すると、回線の向こうであきらが(透の存在を確認すると、匿名回線を切ったのだ)頷いた。
あきら:「ああ」
透:「なにバカなことを言ってんだ!!どうしてあんな、狂信者の集団に・・・・」
 あきらは、確かに悪いことはするヤツだが、それでもそんな集団に入るような奴じゃなかったはずだ。
 すると、あきらは突然声を荒げた。
あきら:「おい、透!お前、クーウォンさんのことを知りもしねえくせに、知ったようなこと言うなよ!!!」
 あの反抗的なあきらが、他人のことを『さん』付けで呼んでいる。しかも、あのクーウォンを、だ。
透:「お、お前、人殺しの親玉を『さん』付けなんて・・・・」
あきら:「クーウォンさんを『人殺しの親玉』呼ばわりしたら、いくらお前でも許さねーぞ!!!!」
 回線の向こうのあきらの顔は、本気だ。
透:「あきら、いい加減に目を覚ませ!!」
あきら:「俺は十分に正気さ。・・・・透、お前も飛刀に入れ。組織の力を借りれば、もしかしたら、優哉の仇が討てるかもしれないぞ」
透:「な・・・・・」
 透の心の中に、一瞬動揺が走る。
しかしそれは、すぐに静まった。確かに軍は憎いが、飛刀に対しての感情も、同じようなものだ。いや、根本的に、嫌悪の質が違う。軍には、親友を殺された個人的な憎しみしかないが、飛刀に対しては、人としての嫌悪がある。虫けらのように人を殺し女を犯す場面を見せられれば、例え優哉の仇が討てようとも、飛刀に入ることなどできるはずが無い。
透:「あきら、お前は騙されてるんだ、あの狂信者どもに!!!」
あきら:「なんだと・・・・」
 そのとき、回線の向こうから、月菜が話しかけた。
月菜:「そうだよ、あきら!!おバカなことはもう止めて!!!」
 すると、あきらの表情から、一気に怒りが抜けた。そして、その表情はどこか寂しそうなものになる。
あきら:「そうか、お前、月菜と一緒か・・・・・。ならお前、月菜を守ってやれよな。さっきの話は、忘れてくれや」
透:「あ、おい、ちょっと待て!!!」
 しかしあきらは透の制止を聞かず、構造体内を透の目的地とは逆方向に消えていった。
月菜:「あきら・・・・どうして・・?」
 月菜が、悲しげに呟く。透も、やりきれない想いでいっぱいだった。
透:「あきら・・・・・」
月菜:「透、あきらのシュミクラムが消失、この構造体内から離脱したみたい・・・」
透:「そうか・・・。それじゃあ、引き続き、誘導を頼む」
月菜:「うん・・・」
 透は、あきらのことを頭から振り払った。今、ここは戦場だ。余計なことを考えていたら、死ぬ。それに、あきらだってガキじゃない。あきらが自分で考え、選んだ道なのだ。
 しかし、また会う時がきたら、力ずくでも止めなければいけないだろう。
 そのときが来ないのを、透は祈るばかりだった。

 透は、遂にザラ隊のシュミクラム反応がある部屋に辿り着いた。
 そこでは、ブリッツが、飛刀の翼のようなバックパックを装備したMS相手に苦戦を強いられていた。
クロト:「そりゃーー!!抹殺!!!」
 まるでゲームを楽しむかのように、飛刀のMSはブリッツを追い詰めていく。おそらく奴は、ゲンハとその腹心二人の『飛刀三悪』の一人だろう。確か、名前はクロト・ブエル。盗んだシュミクラムで、何の理由も無く幼い子供を含む十数人を無差別に殺害したとかいう、粗雑(クルード)と言うにはあまりにキレた奴だ。
 ブリッツを追撃しようとしたレイダーを、透がライフルで狙撃する。しかし、レイダーは驚くべき機動力でそれをよけた。
ニコル:「!!味方!?」
 その柔和そうな声は、ニコルとかいう少年だろう。
透:「ああ、助太刀に来た!」
ニコル:「ありがとうございます!!」
 ニコルは何の疑いも無く、透を援軍と受け止めていた。
クロト:「なんだよ、折角いい所だったのに。それなら、お前も一緒に滅殺だー!!!」
 そう言うと同時に、レイダーがウェブライダー形態に変形し、肩と機首部の機関砲を撃ってきた。それを二機は同時に散開してかわす。
クロト:「そりゃそりゃー!!!」
 レイダーは、どうやらニコルに狙いを定めたらしく、盾の超高初速砲で、口部のツォーンで、執拗にニコルを襲う。
ニコル:「くっ!!!」
 ブリッツは機動力に優れた機体だが、それを上回る機動力を持つレイダー相手には苦しそうだ。
 そのとき、ニコルに誰かから連絡が入った。
ニコル:「!! ディアッカから!?・・・・そうですか、コアを・・・え、アシュランが!!?わかりました、何とかします!!」
 ニコルは仲間との通信を切ると(通信をしながら、彼は敵の攻撃を全て的確に捌いていた。彼も紛れも無く、凄腕のパイロットだ!)透に向き直った。
ニコル:「仲間が苦戦しているみたいです!僕はいいですから、そっちに行ってあげてください!!!」
 しかし、彼自身、今はあまり分のいい状況とは言えない。
 透は全身のバーニアを全開にしてレイダーを追いかけながら、ビームライフルを連続で放つ。しかし、フルバーニアンと呼ばれる透のゼフィランサスの機動力でさえ、レイダーを捉えることは出来ず、標的を変更したレイダーが、その鉤爪で透を捕まえようと迫る。
 そのとき、いつの間にかミラージュコロイドで姿を消していたニコルが、思わぬところから出現。レイダーに向けて、ランサーダート三発全てとグレイブニールを放った。
 透に完全に注意を向けていたレイダーは、慌ててかわすが避けきれず、ランサーダート一発を直撃、三本の鉤爪に展開したグレイブニールがコックピットの脇をかすめた。
クロト:「うわぁぁ!!?」
 レイダーは爆炎をあげ、素早かった動きが、途端にスピードダウンする。おそらく、動力系統にダメージを受けたのだろう。
クロト:「チクショー、この紙の装甲めー!!!」
 自分の機体に八つ当たりするテロリストを尻目に、透はニコルを見た。これならば、おそらく一人でも大丈夫だろう。
ニコル:「有難うございます。さあ、早く、お願いします!!!」
透:「わかった。お前も気を付けろよ!!」
ニコル:「はい!!!」
 ニコルの、戦場には不似合いなほどの健やかな返事を背に、透はもう一つのMS反応を目指して、先へと進んでいった。


 セキュリティコア直前の部屋では、アシュランがゲンハと激闘を演じていた。
アシュラン:「うおぉぉぉぉぉ!!!」
ゲンハ:「ひゃひゃひゃひゃ、そんな斬撃じゃ、この俺サマを斬ることなんてできねーなぁ!!」
 アシュランの斬撃を、ゲンハはこともなげに全て捌く。
ゲンハ:「おりゃぁぁ!!!」
 逆にゲンハは、容易くアシュランを突き飛ばした。アシュランはイージスを変形させると、渾身のスキュラをゲンハに放つ。
 しかし、必殺のスキュラでさえも、フォビドゥンのビーム偏向版の前には届かない。アシュランはイージスを人型に戻すと、ビームライフルからビームを連続で放ったが、それも全て曲げられる。
ゲンハ:「効かねーんだ、っつてんだろうが!!!」
 今度はゲンハが、偏向ビームのフレスベルクを放ってきた。何とかかわしたアシュランだが、次の瞬間ビームが変曲、ビームライフルを撃ち抜いた。
 更にゲンハは、リフターに二丁装備されたレールガンを、二発連続で放ってきた。咄嗟にシールドで防いだアシュランだが、その着弾の衝撃に堪えきれず、左腕がシールドごと吹き飛んだ。
アシュラン:「くっ!!!」
 アシュランは残りの腕のビーム刃を放出し、ゲンハに斬りかかった。ゲンハはその一撃を、まるで幼児をあやすように軽々受け止める。その隙を狙って、アシュランは死角となった足からビーム刃を放出、それを振り上げた。
ゲンハ:「!!!」
 ゲンハはもの凄いとしか言いようの無い反射神経でそれをかわしたが、完全にはかわしきれなかったようで、胸部の装甲が、薄くだが斬り裂かれた。
ゲンハ:「ほ~、やるねぇ。だが、お楽しみはまだまだこれからだぜぇ!!!」
 死神の鎌を持ち、迫るゲンハ。
 そのとき、アシュランが全く予想だにしなかった方向から、強烈なビームがゲンハに向かって放たれた。
ゲンハ:「うおぉ!!?」
 ビーム偏向板により、ダメージにはならなかったが、その威力にゲンハはあとずさった。
アシュラン:「!!? 誰だ。」
?:「大丈夫か、アシュラン!!!」
 仲間の声ではない。しかし、聞き覚えのある声が、回線の向こうから聞こえてきた。あれは・・・・。


透:「大丈夫か、アシュラン!!!」
 チャージショットをゲンハに向けて放った透は、明らかに苦戦しているアシュランに向けて、回線で呼びかけた。
アシュラン:「き、君は、相馬透?・・・・・そうか、ゼフィランサスは君だったのか!」
 しまった、と透は思った。おそらくアシュランは、あの後、軍の見学ツアーの名簿とそれに添付された顔写真を調べたに違いない。
 しかし、正体がバレたことを気にしている暇はなかった。眼前には、あのゲンハがいるのだ。
ゲンハ:「よー、テメエまで来たのか。こりゃ面白れえ、二匹まとめて、ブッタ斬ってやるぜ!!!」
アシュラン:「くっ!」
 透は、困惑するアシュランに、回線で呼びかけた。
透:「今回は、俺は味方だ!!あんたらが苦戦しているって知って、助けに来た!!今はとりあえず、信用してくれ!!!」
アシュラン:「・・・・わかった。確かに今はそれしかないようだな」
透:「ありがとう!!」
 そして二人は、ゲンハに向けて飛び掛った。
 三本のビーム刃で斬りかかるアシュランを、透がビームライフルで援護する。ビームはやはり全て曲げられるが、その隙にアシュランの斬撃がゲンハを襲う。
 三本全てのビーム刃を同時に受け止めるゲンハだが、その隙に透はゲンハの死角に回り、二枚のビーム偏向板のうち一枚をビームサーベルで斬り落とした。更に、ゲンハがそれによって怯んだのを見逃さず、アシュランがもう一方の偏向板を斬り飛ばした。
ゲンハ:「くっ、やってくれんじゃねーか!!」
 振り向きざまにゲンハが放つフレスベルグとレールガンを、二人は散開してかわすと、それぞれ逆方向から同時に斬りかかった。
ゲンハ:「じゃかしい!!!」
 その斬撃を、ゲンハは二つ同時に、ニーズヘグの一振りで弾き飛ばす!
透:「うおっ!?」
アシュラン:「くっ!!」
 しかし二人は同時に持ち直し、さらに攻撃を加えようと構えた。そのとき、
テロリストの少女:「おい、ゲンハ、何をやってるんだ!!?もうとっくに撤退命令は出てるんだぞ!!!」
 通信回線の向こうから、テロリストのサポートらしき少女の声が入った。
ゲンハ:「うるせぇぞ、リャン!!!今いいとこなんだからよぉぉ!!!!」
 ゲンハの狂人そのものの咆哮にも、テロリストの少女は怯むことなく言い返す。
リャン:「いいかげんにしろ、ゲンハ!!!そこまでしてクーウォンやアタシを困らせたいのか!!!!」
 少女の一喝に、なんとあの狂人ゲンハが足を止め、見る見るうちに悔しそうな表情になっていく。
ゲンハ:「ちっ・・・・。テメーら、覚えていやがれ!!!!」
透:「くそっ!!」
アシュラン:「逃がすか!!!」
 二人は慌てて斬りかかったが、二人の斬撃が届く寸前に、ゲンハはネット空間から忽然と消え去った。
透:「逃がしたか・・・・」
 しかし、ゲンハが逃げたということは、おそらくテロリストたちはセキュリティを奪い返され、撤退したのだろう。
 その時、透は何か冷たいものを感じて振り向いた。
透:「!!!」
アシュラン:「動くな。」
 なんとアシュランが、ビームライフルの冷たい銃口を、透に向けていたのだ。
透:「ちょ、ちょっと待ってくれ・・・・」
 しかし、返ってきたアシュランの声は、冷たかった。
アシュラン:「助けてくれたのは感謝する。しかし、俺たちは軍人として、君のようなハッカーを見逃すわけにはいかない」
 透はこの瞬間、軍隊などというものを助けたことを後悔した。
アシュラン:「君には一度言ったはずだ。次にこんなことをしたら、容赦はしないと・・・」
 その声には、前にあったときの温かみが欠片も無かった。ただ、躊躇わずに敵を捕縛する、機械のような冷徹さがあるだけだった。しかし。
?:「おいおい、そりゃねーんじゃねーの?」
 声がしたので振り向くと、バスターとデュエルがこちらに向かってやって来た。同時に、逆の扉からブリッツも現れる。
ディアッカ:「折角助けてくれた相手に銃を向けるなんて、そりゃちょっとどうかと思いますがねぇ、隊長さん」
ニコル:「そうですよ。この場合、自発的に軍の手助けをした民間人は、表彰されてしかるべきですよ。それに、確かに彼は罪を犯したことがありますが、その場合も、ここまでやればもう立派に恩赦になるんじゃないでしょうか」
イザーク:「俺は別にどっちでもいいが、出来ればこの傷のお礼は、俺自身の手でしたいがな!!」
アシュラン:「・・・・・・み、みんな?」
 アシュランの声から冷たさが抜け、次第に以前のような温かみが戻る。
アシュラン:「・・・・・わかった、今回は見逃そう。それと、もう君とは絶対に敵対したくはない。これを機会に、もうハッカーなんて止めるんだ」
透:「あんたに指図される覚えはないけどな、とりあえず、どういたしまして。月菜、離脱するぞ」
月菜:「う、うん」
 そして、透は離脱した。離脱しながら、透の方も、できればもう二度と、アシュランとは敵対したくないと思った。
 アシュランに銃を向けられたとき、透は本当に悲しかった。何故か、優哉に銃を向けられるのとどちらが悲しいだろうか、などと考えてしまったほど。
(・・何をバカな。あいつは兵隊、優哉を殺した連中の仲間だぞ)
 割り切れない想いと、そしてアシュランやその仲間を助けた満足感を抱いて、透は現実世界へと帰還した。

『離脱(ログアウト)』


ニコル:「すいません、なんだか、また出すぎた真似をしてしまったみたいですね、隊長」
 ニコルが、通信の向こうで、心底済まなそうな表情をした。
ニコル:「やっぱり、あのハッカーを逃がしたのは、ちょっと拙かったですかね?」
アシュラン:「いや、どちらかと言うと、ありがたかったよ。俺こそゴメン」
 確かに、いくら助けてもらったとは言え、あの状況でハッカーを逃がす事は、本来ならば許されることではない。だが正直な話、アシュランはニコルたちが透を逃がすように言ってくれた時、心の底からホッとしたのだ。同時に、透に銃を向けた自分を思い出すと、何故か本当にいやな気分になった。
 おそらく仲間たちも、自分のそんな気持ちを見越して、あえて規律を曲げてまで透を逃がしたのだろう。
ディアッカ:「ま、いいんじゃないの。今日はアンタ、柄にも無く隊長らしかったから、最後に何かあるとは思ってたし」
イザーク:「フン、キサマがヘマをやらかすことなぞ、今に始まったことじゃないだろ!!」
ニコル:「実際、彼は今回の事で恩赦になるでしょうね。それに、まあこの混乱です。さっきの会話は、ちょっと通話記録をいじればどこにも残らないでしょう」
 それぞれの方法で、『気にするな』と言ってくれる仲間たちは、本当にありがたかった。ただ、アシュランは、そんなにいつもヘマをやらかしているつもりはないのだが・・・・。
 そのとき、アシュランのMSの近距離レーダーが、異変を知らせた。
アシュラン:「この反応、シュミクラム!!?まさか、テロリスト!!」
 同時に、全員が身構えた。すると・・・。
ミツル:「くっそー、ちょっと遅かったか。おーい、透さーん、って、もういねーよなー・・・」
 聞こえてきたのは、どこからどう聞いても子供の声。そして、入ってきたシュミクラムは・・・・。
イザーク:「ガンダム!!!?」
 
 その部屋に入ったとき、ミツルの気持ちは、一気に地獄から天国、といった感じだった。
 それまでは、折角のチャンスを、母親にオヤツに呼ばれたせいで台無しにしたことへの後悔でブルーだったが、しかし、今はどうだ。
 目の前には、何とZAFTの赤服。しかも、透が一度、完全に追い詰められた部隊ではないか!!
ミツル:「よーし、こいつらを倒してみせれば、いくら何でも透さんも認めてくれるだろ!」

アシュラン:「おい、そこの君、シュミクラムなんかに乗っていたら危ないだろう。俺たちは何もしないから、すぐに除装しなさい」
 アシュランとしては、出来るだけ相手を刺激しないように、言葉を選んだつもりだった。
 しかし、相手は全く聞いていなかった。
ミツル:「ねえねえ、あんたら、『ステッペン・ウルフ』を倒した部隊だよねぇ?」
イザーク:「なんだ、ガキ!それがどうした!!!?」
 『ステッペン・ウルフ』と聞いて、イザークが過剰に反応する(まあそうでなくても、イザークの子供に対する言葉使いはこんなものだが)。
ニコル:「イ、イザーク、子供にあんまり乱暴な言葉使いは・・・。ねえ、君、とにかくシュミクラムは危険なんだよ。お母さんにそう習わなかっ・・・・」
 そのとき、進み出たニコルめがけて、子供のガンダムのビームライフルが火を噴いた。
ニコル:「うわっ!!ちょ、ちょっと、それ、本当に危ないよ!!!」
 なおも説得しようとするニコルめがけて、第二射、第三射が放たれる。
ミツル:「うるさい、お説教するな!!まあ、あんたらがそうなら、ちょうどいいや、行くぜ!!!」
アシュラン:「いい加減にしろ!それは殺傷兵器だ!!危険だぞ!!」
 ビームをかわしながら、アシュランは叫んだ。
 この時代、恐ろしいことに、こういう子供は珍しくない。さすがにここまで低年齢なのは始めてだが、シュミクラムの危険性を無自覚なままに、罪を犯してしまう子供は後を絶たないのだ。少し裏の世界に潜れば、例え子供でも比較的安易にこういうものが手に入ってしまうのが、この時代の恐ろしさである。
 シュミクラムは、言わば、戦車のようなものだ。つまり、今のこの少年は、何も知らない子供が戦車に乗って、大砲や機関銃を乱射しているのに等しい状態だ。
ディアッカ:「おいおい、なんて子供だ!!!」
ニコル:「ねえ、本当にやめてよ!!危険だってば!!」
アシュラン:「くそ!!速やかに除装しろ!!でないと、こちらも容赦するわけにはいかなくなる!!!」
 しかし、こちらが持っているのは殺傷兵器だ。まかり間違えば、この幼い少年の命を簡単に奪ってしまう。そんなことは、アシュランも仲間たちも、絶対に出来るはずがなかった。そして、少年の答えは、こうである。
ミツル:「できるもんなら、やってみなー!!」
 特に子供であることを盾に使おうとしている気配はない。とすれば、本当に自分のしていることに無自覚なままに、自分の腕に自信を持っているのか。だとしたら、余計に危険だ。このまま増長させれば、自身や他人に、取り返しのつかない被害をもたらす危険がある。
 アシュランは、隊の回線をオープンにして、叫んだ。
アシュラン:「なんとか、この子を無事に捕まえるんだ。わかってるとは思うが、あまり強力な兵器は使うな!!」
ニコル:「はい!!」
ディアッカ:「オーケー!」
イザーク:「くそ、わかった!!!」
 しかしこれでは、コックピットを貫けば一巻の終わりであるビームライフルが使えない。そしてそれは、強力なビーム兵器がメインのザラ隊にとっては、大きな制約だ。更にまずいことに、この少年、確かにシュミクラムの腕がいい。そのため、どうしても手加減した攻撃は、全てかわされてしまう。
イザーク:「クソガキめー!!!」
 イザークとディアッカが、せめて動きを止めようと、ミサイルを放つ。しかし、少年は装備をバズーカに持ち替えて放ち、それによって一発が爆発、バズーカの弾の巨大な爆風で、更に残りの弾頭のほとんどが誘爆する。
ミツル:「きかないよーん!」
 そしてミツルは、なんとビームサーベルで、デュエルに直接斬りかかってきた。ビームサーベルはご存知の通り非常に強力な殺傷兵器であり、しかも、この斬撃はもろに急所狙いだ。
イザーク:「うお!!危なねえな!!!!」
 慌ててビームサーベルで受け止めるイザークだが、まさかこのままビームサーベルで反撃するわけにはいかない。そして、肩のレールガンを撃つわけにもいかなかった。この距離では、相手を衝撃で(大人ならいざ知らず、子供なら)殺してしまう危険があるのだ。
 彼らは、相手を武力で鎮圧するための部隊だ。だから武装も、殺人も辞さないことを前提に作られている。子供に向けるには、あまりに危険なものばかりなのだ。
イザーク:「く、くそっ!!」
 イザークはイーゲルシュテルンを放つが、ミツルはそれを素早くかわし、追撃に出られないデュエルの左腕を斬り裂いた。
ディアッカ:「イザーク!!」
 ディアッカは、比較的殺傷力の低い、対装甲散弾砲を構えるが・・・。
ディアッカ:「くっ!!」
 ディアッカは、撃てなかった。確かに対装甲散弾砲は“比較的”殺傷力が低いが、それでも万一、ということがある。
 しかも、ミツルは容赦無く、硬直したバスターをいい的と、ビームライフルを連射して狙ってくる。そして、一発が砲身に被弾、砲身の前部のガンランチャーが、使い物にならなくなってしまった。
アシュラン:「こうなったら!!」
 アシュランは、イージスをウェブライダーに変形させた。アシュランとしては、この変形という奥の手はテロリストにしか使わないつもりだったが、仕方がない。もちろん、スキュラで撃ち抜くつもりはなく、クローで動きを封じて取り押さえるのが目的だ。
 そして、ミツルがイージスに気を取られた瞬間、ミラージュコロイドで潜んでいたニコルが、姿を現しグレイブニールを放った。ワイアーで絡めとるつもりだ。しかし。
ミツル:「うお!!」
 ミツルは直前で反応してしまい、グレイブニールは展開した三本のクローのうち一本がかすめただけで、ワイアーで絡めることはできなかった。それでも、衝撃でミツルの動きは硬直し、今なら追い討ちをかけて一気に捕まえることも可能だったのだが・・・。
全員:「っ――!!!」
 できなかった。全員が、ミツルが被弾の衝撃を受けた瞬間、ひやりとして息を飲み、そのせいで動きが一瞬硬直してしまったのだ。
ミツル:「ちっクショー、いてーなー!!」
 ミツルが、ニコルに向き直った。
ニコル:「くっ!!」
 ニコルが再びグレイブニールを放ったが、今度は真正面からであり、簡単にかわされてしまう。そして、ミツルはビームサーベルで、ワイアーを切断した。
ニコル:「うっ!!」
 ブリッツに残された武器は、トリケロスにあるビームライフル、ビームサーベル、そしてランサーダート。どれも、十分過ぎる殺傷力をもつものばかりだ。
 更に、ミツルはブリッツに向けてビームサーベルを振り上げる。
アシュラン:「ニコル!!!」
 アシュランは全速力でミツルに突進した。しかし破れかぶれの攻撃は、ミツルに事前に気付かれてしまう。
アシュラン:「うおぉぉーー!!」
 なんとか捕まえようと、クローを振り上げ全力で突進するアシュランだが、クローが一本欠けた左腕の部分からミツルはするりと抜け出すと、イージスに向かってビームライフルを撃った。イージスの右腕の、右脚の部分のクローが、撃ち抜かれる。
アシュラン:「うあー!!」
 そしてイージスは、そのまま地面に転がった。
 そのとき、アシュランの回線に、他の部隊のサポートが通信してきた。
サポート:「特殊第一小隊のザラ隊長、どうしましたか!?もう既に帰還命令が出ておりますが。ザラ隊長!?」
アシュラン:「帰還命令!!?くっ・・」
 アシュランは、考えた。この少年の腕前は、思ったより高い。そしてこのまま戦いを続け、万が一だが、こちらに犠牲者がでたら取り返しのつかないことになる。また、その逆も然りで、相手の手加減できない腕前を考えると、そうなる可能性も低くない。
 アシュランは、苦渋の決断を下した。
アシュラン:「・・・仕方ない、みんな、退却だ!」
ニコル:「・・止むを得ませんね・・・」
ディアッカ:「おいおい、マジかよ!!」
イザーク:「畜生!!!」
 皆も、何だかんだ言ってもこの状況を、正確に把握していた。
ニコル:「君、もうこんなことは止めなさい!死んでしまいますよ!!!」
 ニコルが最後に叫んで、ザラ隊は全員、離脱した。

『離脱(ログアウト)』


ミツル:「やったー!!おれが、あの赤服を、しかも四機もやっつけたんだーー!!!」
 ミツルは、思い切り歓声を上げた。
ミツル:「これで、間違いなく、透さんはおれを認めてくれるだろ。いや、認めないはずはない!!だって、あの、軍隊の中でも一番強い赤服を、なんてったって四機も倒したんだからなー!!やっほーっ!!!」
 ミツルは、意気揚々と、軍構造体内から引き揚げていった。






第十一章『共闘』完
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現在社会人として東京都心の企業に勤めている。出身地は北海道。
一人っ子。故に(?)わがままでせっかちなところがある。趣味はドライブと創作作品鑑賞。ただし基本的に超インドア。
話すのが大好きだが、上手なわけではい。



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